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zoom RSS モーリス・ジャール逝去

<<   作成日時 : 2009/03/31 01:52   >>

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「世界で一番優れた映画音楽作曲家は誰か?」と聞かれた場合、アンケートを集計して順位を決めることはできても、人それぞれ好みもあるから万人が納得できる答えなんて出るわけない。
でも、こんな質問だったら万人が納得できる答えが出る。
「世界で一番、優れた監督とコンビを組んだ映画音楽作曲家は誰か?」
モーリス・ジャール、この人ほど世界中の偉大な監督と仕事をした作曲家はいない。
飛躍のきっかけはもちろん『アラビアのロレンス』(デビッド・リーン)。この一本で世界中の名だたる監督を魅了したと言っても過言ではない。

年代別にコンビを組んだ主だった監督を挙げると、60年代は、ウィリアム・ワイラー『コレクター』、アルフレッド・ヒッチコック『トパーズ』、フレッド・ジンネマン『日曜日は鼠を殺せ』、ジョン・フランケンハイマー『グランプリ』、アンリ・ヴェルヌイユ『ダンケルク』、ルネ・クレマン『パリは燃えているか』、リチャード・ブルックス『プロフェッショナル』、ルキノ・ヴィスコンティ『地獄に堕ちた勇者ども』。映画史に名を残す監督がズラリと並んでまさに壮観。

70年代は世間的には低迷期と言われるが、それでも組んだ監督は、ジョージ・スティーブンス『この愛にすべてを』、テレンス・ヤング『レッド・サン』、ジョン・ヒューストン『ロイ・ビーン』、エリア・カザン『ラスト・タイクーン』、フランコ・ゼフェレッリ『ナザレのイエス』、フォルカー・シュレンドルフ『ブリキの太鼓』と錚々たる名が並ぶ。

80年代以降は、クリント・イーストウッド『ファイヤー・フォックス』、ピーター・ウィアー『刑事ジョン・ブック』、ロベール・アンリコ『愛する者の名において』、ジョージ・ミラー『マッドマックス サンダードーム』、ポール・マザースキー『敵、ある愛の物語』、ジェリー・ザッカー(ZAZ)『病院狂時代』、エイドリアン・ライン『危険な情事』、マイケル・チミノ『心の指紋』。ウィアー、ラインといった気鋭の監督と組んだ作品で復活。シンセを積極的に取り入れるようになったのも話題になった。そしてリーンと4度目の顔合わせとなる『インドへの道』で3度目のオスカーも獲得。

この他、リーンと出会う以前のフランス時代には、アラン・レネ、ジャック・ドゥミとも組んだことがあるらしい(ともに未聴)。

こうやって書き連ねてみると改めてスゴイと思う。
ヴィスコンティにヒッチコックにZAZなんてスゴすぎて笑っちゃうよ。

本人は昨年末の来日インタビューで、フェリーニと黒澤(かつて黒澤が自殺を図った時、元気付けるために黒澤に捧げる曲を作って来日したことがあるくらいだから社交辞令ではないはず)と仕事ができなかったを残念がっていたが、これは言い換えれば、(ジャールにとっての)偉大な監督で仕事をしていないのはこの二人だけ、ということだろう。

最後に個人的なジャール音楽ベスト3を。
三船のための曲って感じで、オリエンタリズムがカッコイイ『レッド・サン』(テレンス・ヤング)
幻想世界へ誘う『ジェイコブス・ラダー』(エイドリアン・ライン)
おそらく唯一のフィルム・ノワール『アフター・ダーク』(ジェームズ・ファーリー)

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時

こんにちは。毎回愛読させていただいてます。
確かこの昨年末の訪問は大阪ヨーロッパ映画祭のときですね。私もひとめお会いしたいと大阪へ行く準備をしていたのが病気でダウンし、行けずじまい。あのごろからもう死を覚悟していたのでしょうか。
あまり大きな仕事じゃないけど「ファイヤー・フォックス」が大好きでしたね。クリントとどんな事話したのか聞きたかった。
ただ合掌あるのみです。
竹内です
2009/04/02 01:35
80過ぎですから健康であっても長旅は大変だろうに、病を押してまで来日したのは、やはり特別な思いがあったんでしょうね。
『ファイヤー・フォックス』は最新鋭戦闘機の話なのにジャールの音楽は第2次大戦風なんですよね。カッコイイけど。イーストウッドは、ジョン・ウィリアムズにさえジャズ風の曲を作らせるほどのジャズ好きで、ほとんどの監督作でジャズ系の作曲家を起用するだけに、ジャールの起用とこの音楽は意外でした。ひょっとしたら会社側の意向だったのかも。
キルゴア二等兵
2009/04/02 22:57

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