『フライトプラン』

海外メディアに関してはわからないけど、日本国内においてはこの作品がリメイクであることは、パンフ、チラシはもちろん一般雑誌の紹介から専門誌の批評に至るまでまったく語られていない。まあ配給会社の意向なんだろうけど、理由は単にオリジナルが有名じゃないためだと思って別に気にもしなかった。これまでにも『トゥルー・ライズ』(オリジナルはクロード・ジディの仏作品)や『セント・オブ・ウーマン』(同、ディーノ・リージの伊作品)などリメイクであることを知らせていない作品もあったことだし。

この作品のオリジナル版は1973年の米TVムービー。日本では70年代の半ばから80年代初頭あたりまで『スカイ・パニック 謎の密室誘拐』のタイトルで東京12チャンネルで度々放映されていた。監督はジョン・L・モクシー。はっきり言ってたいした出来ではないのだが、後半のトンデモな展開に引き込まれるものがあって、なぜか放映されるたびに見ていたような気がする。ちなみにバブルの頃に『バニシング・チャイルド』と改題されてビデオソフト化されているが、それは一度も借りたことはない。
そんなちょっとした思い入れもあり、また後半の展開をどう処理するのかも気になって、結構期待してスクリーンと対峙した。

(以下、ネタバレあり)
なんとオリジナルとそっくり同じだよ、コレ。
ストーリーはもちろん、登場人物も端役まで一緒。演じる役者もヒロインのジョディ・フォスター、機長のショーン・ビーンは、オリジナルでそれぞれの役を演じたリヴ・ウルマン、マーティン・ランドーとイメージ的に重なる部分がある。
違うのは、ヒロインが疑いの目を向ける相手が黒人からアラブ人に代わったことと、機内公安官がオリジナル版ではお人好しっぽかった(ボー・ブリッジス好演)のがリメイク版ではいかにも怪しそうな人物(ピーター・サースガード)になったことぐらいだ。
TVムービーとハリウッドの一級品という作品規模の違いも、物語のほとんどが機内なのであまり感じることはない。

ストーリーがが半分以上進んでも、上からなぞったかのようにまったくオリジナルと変わらない展開に驚きつつも、それでも、さすがにクライマックス前に明らかにされる真相だけは大きく変わっているか、リアリティを持たせるために何らかの工夫(改良)がなされていると思っていたし、どういう風に変わっているかが一番の楽しみだった。
ところが、ヒロイン親子以外は乗客、乗務員全員が宇宙からの侵略者で、姿を消した娘は真相を知ったために殺されており、自分の乗っている飛行機も、実は飛行機ではなく擬装したUFOだったという、70年代の頭の悪い中学生(私のこと)でさえテレビに向かってツッコミを入れずにいられなかったオリジナル版のムチャクチャな真相までもがまったく同じ(正体を現した宇宙人の姿までソックリ)。

何も知らずに観た観客はさぞかし驚いただろうが、私もまた違った意味、バカ映画を寸分違わぬ形で大真面目にリメイク、という点で開いた口が塞がらなかった。

☆☆☆

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言うまでもなく、この文章はほんの一部を除いてフィクションです。
ここまで読まないで、あとで文句言ったりしないよーに。

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